三人麻雀において、捨て牌の読みと適切な押し引きは、ゲームの勝敗を大きく左右します。この記事では、三人麻雀での捨て牌読みの重要性と、それに基づいた効果的な押し引きの戦略を、実践譜を通じて掘り下げています。捨て牌を読むことで、相手の手牌の進行度や狙っている役を推測し、自分の戦略を調整することが可能になります。
捨て牌読みは、相手の思考と戦略を理解する上での重要な手がかり。また、この情報をもとに、いつ攻めていつ引くかの判断(押し引き)を行うことは、三人麻雀において特に重要です。プレイヤーは常に、リスクとリターンを考慮しながら、最適なプレイを選択する必要があります。
この記事を通じて、三人麻雀における捨て牌読みのテクニックを理解し、実戦に活かすことで、あなたの麻雀の腕前はさらに磨かれるでしょう。
捨て牌読み
漫画みたいに一点で読めることもごくまれにありますが、ほとんどは読めません…。
というか読みません。
私の捨て牌読みは消去法です。これで十分です。
そしてしっかりと状況判断をして押し引きを考慮しています。
当然、点数状況や親と子の違いによって変わります。
まずは色を読もう
まずは大きく色が読めてしまう場合です。
場に安い色(場に切られている牌色)、高い色(場に切られていない牌色)を見分ける事が大切です。
というかこの判断だけでかなり視野が広がります。
ソウズの色がかなり切られています。
もうここまで切られていると、気をつけるのは宣言牌のの近く、のシャンポン以外はソウズは無視して良いと思います。
ほぼピンズの待ちが絡んでいると考えるべきです。
リーチ者が、親がを切っているので残っているのは以下になります。
そして私の手ですが一応追いつきました。
ここは愚形+ドラ1の2600じゃ勝負にならないので降りましょう。
親が残っていればいくらでも挽回出来ますのであせる必要はないです…。
ちなみにもし親だった場合は、ここはベタ降りorリーチのどちらかですね。
一番やってはいけないのが聴牌とってのダマ…。
手変わりを待つのは相当ぬるいのでやめましょう。
私はリーチしますが、点数を考えると降りでも良いと思います。
変則的な捨て牌
変則的な捨て牌の時は、字牌やマンズ、そしてスジを疑います。
まずは字牌とマンズの場に切られている枚数を確認したいところです。
打点が高い事も多いので注意が必要です。
安全牌、危険牌のどちらをきるべきか?
他家からリーチが入り、追いついて聴牌。
片方は安全牌、もう片方は危険牌で聴牌がとれるパターンはよくあると思います。
理由は二つあって、
■ いくら消去法と言っても情報が少なすぎること
■ 自分の手の上がり率が最大となる待ちにすること
があげられます。
実際に放縦してしまいましたが、これは仕方がない放縦というやつですね。
読む必要が全くない場合
最後の最後まで相手の捨て牌を読んで一点読みでかわして上がりきる。
漫画見たいで相当かっこよいですよね?理想は確かにそうなのですが、無理です(笑)そんな事が出来たら蔵が建ってます。
点数状況によっては読む必要すらない場合もあります。
なぜならこの局面はベタ降りしていれば、
■ 親があがって下家がハコで終了(役満ツモでも届かない)
■ 下家があがって終了
のどちらかしかないからです。
無理に上がろうとする人がいますが、ここは直撃だけは絶対に避けなくてはいけません。
点数状況を良く考えて判断することも大切です。
拾えそうなら基本は押す
拾えそうなら基本は押し、さらに親が残っている条件や全員原点等ならさらに押し気味で良いでしょう。
五分五分は全ツッパ、放銃を恐れないでも少し書いていますが、引きすぎは良くありません。
■ 東1局1本場、11600横移動後
ピンズはなさそうです。(放縦したら事故)
私も待ちで追いつきました。
ソウズは厳しそうですが、ここは順目も浅いほうなので押していいですね。
放縦しても親が残っています。
何よりも拾えそうです。(トップ目の親が回ってる+リーチ者も3p待ちはさすがにない)
結果的にはツモれました。
残りツモ枚数が少なくなってきた段階で147s以外のソウズを引いてきたらオリといったところでしょうか。
抽象論になってしまいますが、拾えそうな時にきっちりと拾える時は状態が良い時だと思います…。
実践例と戦略思考
私が実践でうまく打てたなと思った牌譜をまとめてみました。
結果論的なものもありますが、1巡1巡どのように考えているか参考にしてみて下さい。
ここはいろいろ追記していこうと思います。
実践例その1
■ 場況
オーラス、上がりトップ、僅差
上がりトップなので早めに仕掛けたが、なかなか進まないヤバイパターン。
上家からの先制リーチでツモ。
上家ツモなら2位終了なので悪くない展開だが…。
ツモられ2位終了なら悪くはない。
ベタベタに降りる戦略も全然ありだと思う。
候補としては、
■ :親の手が怖すぎるので安全牌を豊富に持つメリットがあり、その変わり手が死ぬ(4sがでていく形になりそう?)
切り一択。
を切らないように(9m2枚飛んでなくてもここは対子落とし、9mポンの4s切りはしたくない)
ピンズには絶対に切れない。
ここまで終盤なら壁理論も糞もないが、切り。
これで放銃したらしょうがないと思う。
流局間際、ツモ終了。
実践例その2
まずは状況。
オーラスで僅差の2位、トップは現実的に厳しいのでラス回避路線。
軽く切ったを親にポンされて打とされる。
よりも(手出し)を大切に扱っているということは、ホンイツ本線といったところでしょうか。
上家からリーチ。
上家への放縦でラス転落は絶対に避けなくてはなりません。
上家にあがってもらい終了 or 流局 がベター、親があがったらしょうがないってところでしょうか。
さすがにこの手からつっぱるのは、勝ち組にはなれないと思います。
状況判断は良いとして、上家のリーチ。
これが序盤に親がきったにラグを確認(字牌は切らない&チートイアリ)、そこそこ変則的な捨て牌でトップ目のリーチなのでここは良い待ちか出アガリしやすい待ちだろうと判断。
甘い牌は余程の事が無い限り、一枚もださない事に決定。
ソウズは一枚も切る気なし。(点数的にラスの親はほぼゼンツ確定)
ピンズもスジは切りたくないので、とりあへず現物の切り。
スジの打としたいところですが、ここで切るなら打としたところで切ってます…。(フリテン受けだし)
一貫性は大事なのでここは素直にそのまま打
上家のスジだが、ここは当然切らない。
親は当然の聴牌だろう。
少しぶれているかもしれないが、親が聴牌で次局の場合、聴牌料をしっかりとって暫定2位のまま迎える事もかなり大事。
なのでシャンテンを崩さない、場に1枚見えている打
※放縦したら地獄なのでベタ降りでも良いかもしれません。
結果的にうまく打てただけですが、放縦もしっかりと回避できているんですよね。
ここで打としていたら、聴牌にとれているので、その後ので放縦していたと思います。
※聴牌両面待ちならスジのはおしています。
余談ですが、
調子が良い時はこういううち回しが出来るもんです。
調子悪いあたりで放縦してると思います…。
実践例その3
■ 場況
東1局、原点、子
親のダブリー + 北ドラ2枚抜かれ
親に通りそうな牌を切ってる内にチートイツを聴牌してしまうそこそこあるパターン。
ここで迷うのが待ち選択、
・危険牌を切ってリーチ者の現物待ちにするのか
・安全牌を切ってリーチ者の危険牌で待つのか
ダブリーの待ちは読んでも仕方がないことなのだが、ここまで切られている牌をみるとはもちろん危険牌。
結論から言うと、
東1局原点親残しなら勝負して良い。
こちらの手も満貫手。
順目が早ければ早い程勝負すべきだけど、残りツモ数によっては臨機応変に対応。
特にこの牌姿は同順に親がを切っているのでを勝負して待ちにした方が上がり率は格段に高い。
当然刺さる事も多々ありますが、それはそれで気にしない方が良いと思います。
三人麻雀で極端に上がり率が低く勝てていない人は、こういう牌姿は危険牌を切れるようになった方が成績は向上すると思います。
ちなみにドラがない1600点ならダマでなく個人的にはリーチ。
実践例その4
■ 場況
オーラス、親
跳満貫放縦でラス転落
トップ目の下家が直前にカンしており攻め気配あり。
ラス目もドラをポンして、赤ドラも見えておらず跳満まであってもおかしくない状況。
個人的にはも悪くなさそうなのでリーチなのだが、ピンズは対面にどれも厳しい(3p手出し)
腹くくってリーチする人が多そう(結果放縦)ですが、一ひねりしても面白いかもしれません。
まとめ
三人麻雀における捨て牌の読みと押し引きの戦略は、ゲームを制する上での重要な要素です。この記事では、捨て牌を通じて相手の動きを読み解く技術と、それに基づいた押し引きの戦略を実践譜を用いて詳細に解説しました。捨て牌読みは、相手の手の進行度や狙いを推測し、自分の戦略を適切に調整する上で不可欠です。
捨て牌から相手の意図を読み取る能力は、三人麻雀において特に重要。相手がどのような役を目指しているか、どれだけ進行しているかを知ることで、リスクを適切に管理し、攻めるべき時と守るべき時の判断が可能になります。この記事では、具体的な捨て牌のパターンと、それに対する最適な押し引きの方法を、具体的な実践例と共に紹介しました。
より戦略的で洞察力のある麻雀を目指したいところですね。