三人麻雀における「鳴き」は、ゲームの流れを大きく変える戦術です。しかし、いつ、どのように鳴くかは、プレイヤーにとって常に重要な判断ポイント。この記事では、三人麻雀における鳴きの基準と扱い方に焦点を当て、初心者から経験者までが共感できる内容をお届けします。
鳴きとは、他のプレイヤーが捨てた牌を使ってポン、チー、カンといった行動をすること。これにより、手牌が公開されることになりますが、一方で手を早く進めることができる利点もあります。三人麻雀では、プレイヤーが一人少ないため、鳴きの戦略が四人麻雀とは異なる点を理解することが重要です。
この記事を通じて、鳴きの基準を明確にし、どのような状況で鳴くべきか、また鳴いた後の手の進め方を参考にしてみて下さい。鳴きのタイミング一つでゲームの流れは大きく変わるため、正しい判断がゲームの勝敗を大きく左右するでしょう。
鳴きの重要性
四人麻雀も鳴きは大切ですが、三人麻雀も大切です。
なぜ鳴きが大切かと言われれば、やはり聴牌速度が確実に上がるからですね。
ツモは運の要素が絡みますが、鳴きは確実に手牌が一歩進む事を考えれば分かりますね。
悩む事が多い鳴きですが、聴牌速度に注目するのが重要だと思います。
強い人は例外なく聴牌速度が速く、逆に弱い人は聴牌速度が糞遅いは体感で分かる人も多いのではないでしょうか。
出にくくなるかは考える必要はない
まずは先入観を無くす所から。
もしかしたら最も大切なところかもしれません。
ごく稀に鳴けない人がいます。
これを鳴くとが出にくくなるってやつでしょうか。
三人麻雀はポンしかないので、手役が読まれやすいです。
なので役に絡まない牌から鳴いていくと、出にくくなってあがれないと考える人も多いようですが確実に損なのでその考えは捨てて下さい。出るときは出る!ぐらいで良いと思います。聴牌まで最速の道のりだけを考えるようにすれば簡単ですね。
鳴きの基準
四人麻雀と同じく三人麻雀の鳴きもかなり重要です。
四人麻雀と同じく、基本は打点と速度この二つに注目するだけですね。
+αで鳴いた後のドラ受け(赤ドラ含む)やカン材の扱いを学べば及第点だと思います。
基本は速度
トップで親を迎えたいラス前の攻防。
点数もあるのでこの局面は速度が求められます。(上家の親を蹴りたい)
下家からでたを鳴くか?
少し迷いますが、これは鳴かない理由がありません。
を鳴いた後の場合の最終形も両面以上が約束されます。(シャボでも満貫)
は鉄ポンですね。
最終形が強い時は迷わず鳴きましょう。
鳴いた後に何を切りますか?
今回はドラがなので切りですが、ドラでなくてもパンパンに構えたほうがいいです。
※切りで安全牌候補を残さない
まさかのやツモで聴牌逃しの方が痛いからです。
ちなみに2枚目から鳴く戦略はラグがあるネット麻雀ではあまり推奨出来ません。
雀頭(頭)がない場合は要注意
役牌にすぐ食い付く戦略も悪くはないのですが、雀頭(頭)がない場合は要注意です。
これは三人麻雀だけでなく四人麻雀でも同じですね。
これを鳴いた場合の形に注目すれば分かります。
形が悪いだけでなく、速度もあがっていませんよね?
結果論ですが、こうなってしまうと対応が難しくなります。
鳴く前の形で面前リーチ狙いか、雀頭が出来てからのポンテンが良いですね。
副露率が高すぎる人がよくやる傾向だと思います。
今回は東1局の原点なので私ならこの対応としますが、オーラスの上がりトップなら頭がない状態からでも鳴く可能性もありです。この判断は難しいですね…。
打点があれば片上がりもあり
賛否両論ある方上がりですが、三人麻雀も打点があれば積極的に使っていきたい所です。
リーチがかけられる態勢の良い状態の時はそれがベストですが、どうにもならない態勢の時はとりあへず鳴いてみるのも効果的かもしれません。
東1局先制親リーチに対して、を通して、下家がドラののノータイムでツモ切り。
鳴けば片上がり一通満貫の聴牌(親の現物)、も片スジでドラもなく、親残りならとりあへず鳴いてみましょう。
下家もリーチ…。
ピンズの上全般、辺りを引いたら安全牌候補も4枚以上あるので迷う事なく降りを選択ですね。
ツイてます…。
場況がないのでなんとも言えないのですが、安全牌0なら押しましょう。
五分五分は全ツッパ、放銃を恐れないではないですが、三人麻雀の2件リーチなんて当たる時はなんでも当たります…。
厳密には五分ではないですが。。
ここから噴きそうな感じがするのは言うまでもありませんね(汗)
両天秤
上記に書いた速度が一番大切だとは思いますが、
両天秤、ホンイツやトイトイへの変化がある場合も積極的に鳴いていきます。
これは鳴きます。
鳴いて打の形の方が、打点速度ともにあがります。
・がでたらポンして打(聴牌取らずの1p落としは点数ほしいとき意外はしない)
鳴いた後の受けの考え方
鳴きが難しいと言われる所以は、鳴いた後の受けが難しいからだと思います。
鳴いた後に、聴牌一番乗りだと思ったら2件リーチなんて事も三人麻雀では珍しくありません。
条件、順目、打点等複雑に絡み合ってくるのでとても難しいところだと思います。
いくつか実践譜を掲載していこうと思うのですが、先に私の前提条件が下記にまとめてあるので先に呼んでおくと良いかもしれません。
→ 三人麻雀の守備は腕の差が明確にでる
→ 三人麻雀の『捨て牌読み』と押し引き
先制をとられて上がり目がないならオリ
鳴いた後に手牌が短くなって聴牌していないにもかかわらずになんでもぶん投げてしまう人がいますが、特に初心者の方のシャンテンから押すことはやめたほうが良いです。
簡単に上がり目があるのかないのかを考えると良いですね。
オーラス、トップ目
手も良いのであがりに向かいます。
愚形も処理できるし、スピードが違うのでを鳴いてホンイツへ向かいます。
2順後状況が激変、ラス目の上家が2鳴きでを余らせてきました。
本線はホンイツといったところでしょう。
点数状況を見てください。
満貫放縦でトップからラスは頭に入れておかなくてはなりません。
上家に跳ツモまで耐えられるのでここは無理する必要ありませんね。
といってもまだ上がり目があるので、西ポンテンのピンズ待ちへの最終形を目指します。
さすがにと三枚は押せません。
先制された上に上がり目がなくなったと言っても良いでしょう。
ここは降りたほうが同考えても期待値上です。
ではちょっと巻き戻して考察。
ピンズの部分がでなくだったらどうでしょうか?
1種類であるならばこの場合は押しても良いかもしれません。
私は押す事が多いです。
こういう場合は何種類押さなくてはいけないのかを考えたほうが良いでしょう。
当然押す種類が多いほうが、放縦する確率は高くなります。
オーラスなので引き気味ですが、東発原点子なら押し気味、親ならまっすぐいきます。
鳴いた後の打点があがる待ち変化を見逃さない
鳴いて聴牌したらそこで終了ではありません。
ドラ(赤ドラ)受け等を忘れないようにスライド切りや、カン材を残すなどをするのは基本中の基本なので説明する必要はないと思います。
なので少し捻った牌譜を。
東1局原点の親でこの手牌、対面からを鳴きます。(鳴かない戦略もありですが、ここは鳴いたとします)
鳴いて何を切るのか?
打点的にも捻りなくにとるのは少し、寂しいですよね…。
こうすることで、
引きでピンズがドラの対応できて打点がアップしますよね。
意外とみる鳴いた後にドラを引いてきて、放銃なんて事も減ると思います。
ドラと赤ドラ、カン材をしっかりと意識して打つようにして下さい。
単騎待ち(仮聴)と暗刻
東1局原点の親でダブ東を鳴いて聴牌、しかし打点も待ち(現状カン)も余りよろしくない。
こんな時もしっかりとドラを意識しておくことは大切です。
下家からでる、状況にリーチ等の動きや条件もない東1局の親なのでこれは絶対に鳴く(ポンして打)ようにしたいところです。
ここで仮聴牌を取っていくことで暗刻ののそばの牌を引けば、多面待ちへの変化が望めますね。(ピンズのノベタンも)
ドラもなので一石二鳥でしょう。
待ちの枚数の増加と、打点向上の二兎を追える局面でミスするとかなり痛いです。
暗刻が手の内にある場合は注視してみてください。
役牌ドラを切るタイミング
鳴きと関連してもう一つ難しいのが役牌ドラを切るタイミングだと思います。
これも難しく考えない方が良いです。
自分の手が上がれそうなら早めに処理するだけですね。
鳴かれたらその時に対応を考えましょう。
東1局原点、他家に仕掛けなし。
ツモでシャンテン。
何を切りますか?
中途半端に受け入れを狭くしています…。
他家に仕掛けもない上に、点数も動いてません。
ここは受け入れ最大の切りしかありません。(赤1枚あるし、ドラなしでも切る派)
仕掛け、点数状況、局面によってまた選択も変わりますが基本は手牌がまとまってるなら素早く処理しましょう。
カン材を残す
打点が必要な局面、親な場合はカン材料を意識して打ちまわししましょう。
聴牌していても、ノータイムで切らないよう考えながら打つようにしたいです。
東1局原点、他家にも聴牌気配がないのでここはを切って、のカン材を待ちましょう。
跳満になる可能性を少しでも高めるようにしたいところです。
絶対に他家に放銃出来ないような場合も、まだ聴牌気配がない状態ならここはとりあへずを切っておくことで、安全牌候補のの枚数も3枚持てるのでその差は歴然です。
相手に鳴かせない
相手に鳴かせたくない場合もありますよね?
鳴かせる事で相手の手は確実に前進してしまいますから…。
純粋にポンされる可能性の低い(この場合は場に1枚切られている)を切った方が良いです。
が4枚見えている(壁)この状態でが1枚も見えていないのは、対子以上で持たれている可能性が高いです。
も3枚見えているので、で放銃する可能性は比較的レアケースだと思います。
リーチ宣言牌をどちらにするか迷う局面等(一発を消されない)でも使えるので覚えておくと良いかもしれません。
細かい事かもしれませんがこういう小さい積み重ねが大切だと思います。
少しでも上がりやすくするために
鳴いた(ポン)後にどちらを切るかで微々たる差かもしれませんが待ちを警戒させなくする事も可能です。
ある程度他家のレベルが高くないと無意味に終わるかもしれませんが、こういった考え方もあるので覚えておくと良いかもしれません。。
上がりトップなのでここはポンしない選択はないでしょう…。
鳴いた後にとをどちらを切った方が良いと思いますか?
素点は大切ですが、1000点も2000点も余り変わらない(3900 → 8000なら8000取るかも)のでここはをノータイムで切った方が良いでしょう。
理由は
なんとなく分かるでしょうか…。
ドラで鳴ければノータイムでを切り飛ばした方がさらに上がりやすくなるとは思いますが、生牌(ションパイ)なのでここは切りで良いと思います。
※ここで手出し9pだと打てる人だと違和感感じるかもしれませんが
結果はツモでしたがそれは結果論です。
ただポンした時点でを切ってしまうと両面への変化がロスになってしまうことは覚えておいて下さい。
からツモでの形、引きで両面への変化。
どちらが有利かは微妙過ぎるところですがが、あくまでも考え方・引き出しを増やしておくことが大切だと思います。
まとめ
三人麻雀における「鳴き」の技術は、ゲームの流れを劇的に変化させる重要な要素です。この記事では、実践譜を用いて鳴きの基準と扱い方を深掘りしました。初心者から上級者まで、この技術を理解し実践することで、三人麻雀におけるプレイの質を向上させることができます。
鳴きとは、相手の捨て牌を利用して手を進める行動であり、ゲームにおいて重要な意思決定ポイントとなります。この記事では、鳴きの基準を明確にし、その扱い方について具体的な実践譜を通じて解説しました。鳴きのタイミングを見極め、鳴いた後の手の進め方を学ぶことは、ゲームを有利に進めるために不可欠です。
三人麻雀では、プレイヤーが少ないため鳴きの影響が大きくなります。適切な鳴きのタイミングを掴み、効果的に手を進めることで、ゲームの勝敗を左右することが可能です。この記事で学んだポイントを次のゲームに活かし、鳴きの技術を駆使してみてください。きっと、あなたの三人麻雀の腕前は一段と上達するはずです。